9ジラジ平和企画 呉三津田高校出版部が桑原千代子さんにインタビュー

 

9ジラジでは今年の4月から月に1回、

平和企画をお届けしています。

 

2015年8月6日。

70回目の原爆の日。

 

今夜は5月に被爆体験を聞かせて頂いた、

桑原千代子さんに呉三津田高校の出版部が、

インタビューさせてもらった様子をお届けしました。

 

インタビューをしたのは、

呉三津田高校 出版部 中島舞花さんと北森洸希くん。

 

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中島さんと北森くんが桑原さんに、

どうしてインタビューしようと決心したのか聞くと、

「学校で夏に三津田タイムスという新聞を作っていて」、

 戦後70年ということで「戦争」について特集にしました。

 今回お話しをお聞きしてもっと生徒に知ってもらいたいし、

 自分自身もお聞きしたいと思ったからです。」

と答えてくれました。

 

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被爆70年を迎えて桑原さんは、

「本当に70年経ったとのかな?という気持ちと、この70年、

 一生懸命頑張って生きてきたんですが、

 今私が思うことは、この平和を次の子供たちに残してあげたい。

 私が体験した戦争中の苦しみ、戦後の苦しみを若い子に

 2度としてもらいたくない、そのために一人一人、

 平和とは、戦争とは、核とは、を真剣に考えて生活してもらいたいです。」

 

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実際に桑原さんに中島さんと北森くんがインタビューさせてもらいました。

 

語り部の活動の中で、他の被爆者の方々や、語り部をされている方と

連携して意見交換や交流などされているのでしょうかという質問に、

「悲しいことで、同年代のほとんどの方はお亡くなりになってるんですよ。

 あと5年もすれば被爆1世のおじいちゃん、おばあちゃんは、

 この世から消え去ると思います。

 だから私は、生きている間は、声の出る間、歩ける間は、平和の為に戦争反対、

 核反対を訴えて生きたいです。」

 

学校で戦争体験の継承について書くときに、全校生徒にアンケートを行いました。

「戦争体験を伝えていくべきだと思うか?それは自分でしていくべきか?」

その結果全校生徒の8割が伝えていくべきだと答えて、その半分は、

自分では伝えにくい!という結果でした。

“私たち若い世代は、平和のバトンを繋ぐために何をしたらいいですか?”

「大きなことをしなくてもいいと思うんですよ。

 周りのことを考えて、もし、クラスの中に小さないじめがあったとき、、

 苦しんでる人がいたら、 手を差し伸べて、相談に乗って友達になってほしいですね。

 それが一番だと思います。」

 

桑原さんのお話を聞いて、北森くんは、

「今この平和があるのは、僕たちのおじいちゃんおばあちゃんの世代が、

 苦しい想いをしてでも生き抜いてくれたから。

 この平和を大切にしたいなら、

 悲惨な過去に目をそむけてはいけないと思いました。」

 

中島さんは、

「私たち、昔より平和な時代に生きているけど、

 いじめとかあるけど臆病になっちゃう。

 でも、 仲良くしてみんなで手をたずさえていけたらなと思いました。」

 

最後に桑原さんからメッセージ。

「今日は本当にいいお話ができて、感激して胸がわくわくしています。

 本当に83歳まで生きてきて、

 今日のように楽しい会話をしたことはありません。

 本当にありがとうございました。」

 

桑原千代子さん心からありがとうございました。

 桑原さんのお話の中で印象的だったのが、

子どものことから苦しい生活で、お米を買うのもお金ではなく、

三味線やお琴、お着物などと交換したそうです。

食べ物を残すことは一度もしてこなかったと語ってくれました。

だって、お米は八十八と書くでしょ。

八十八も手をかけて農家の方が作ってくれてるんですと。

 

オオクボックスも「手」というのは、とても大切なもので、

握手や拍手、手当、苦しんでいる人に対して手でそっとポンポンとしてあげる。

全てにぬくもりがあるんです。と。

 

だから呉三津田高校のみんなに、千代子さんと握手をしてもらいました。

中島さんは、細いのに力強い手だった。

北森くんは、千代子さんの想いを受け取った気がします。と。。

 

そうです、平和のバトンが10代に渡されたんです。

 

周りの人から大切に。

小さな平和の輪を広げていけたらいいですよね。

 

桑原千代子さん、

大切なことを教えてくださり、心からありがとうございました。

 

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最後にみんなで記念撮影。

 

インタビューをしてくれた北森くん、中島さん。

そして2人の後ろでメモを必死にとってくれた呉三津田高校 出版部  

顧問の頼岡先生、ありがとうございました。

 

今日のインタビューを聴いて何か感じてくれたら嬉しいです。