今夜は、9ジラジ平和特集で小竹彩花が翠町中学校の演劇部にインタビューした様子をお届けしました。
翠町中学校は戦時中に「第三国民学校」と呼ばれていて原子爆弾によってたくさんの方が亡くなられました。
そういった経緯があって平和学習が盛んで、
今年も8月4日に演劇部による原爆を題材にした「平和劇」が行われました。
ぴかりんも中学生のころは演劇部に所属していて、「平和劇」を演じていたのですが、
この演劇が今も続いているということでこの度、取材をさせていただきました。
今も演劇部の部室には名前の入った台本が・・・!
今年の演劇部では「夏雲」というタイトルの劇に取り組んでいました。
「夏雲」のあらすじは…
主人公のアキは京都に住む中学生。
学校の宿題で「ヒロシマ」について調べるため実際に広島へ行くことを決めます。
そのことを知った両親は広島に被爆したおばあちゃんがいると伝え、
アキは自身が被爆3世あることを知り、会いに行くことに。
しかしおばあちゃんは被爆者の孫ということで差別を受けてほしくないという思いから
アキを遠ざけるのですが「被爆3世である自分自身に向き合いたい」というアキの強い思いに
徐々におばあちゃんも心を動かされていく…というお話です。
インタビューでは、劇に対する想いをたくさん聞くことができました。
これは平和劇「夏雲」の中に出てくる
被爆した少女を演じるときに着る衣装の「モンペ」です。
ぴかりんが所属していた頃から代々使われている衣装なんだそうです。
この役を演じた佐竹さんは、
「体験したことがないことをどんな風に伝えればいいのかわからなかったので、
被爆体験の本をたくさん読むなど、時間をかけて勉強をしました」と話してくれました!
主役が第1希望だったという奥野さんは、劇を見てもらった人に
「過去にあった悲しい出来事を忘れないでほしい、ということを伝えたい」と語ってくれました。
またアキのおばあちゃんを演じた遠地さんは、
当時は被爆者ということを隠して生活していたという話に触れたときに、
「その人に罪はないのに、色々言われてかわいそうだと感じた」と思いを教えてくれました。
生徒のみんなが、それぞれ思いをもって平和劇に取り組んでいる様子を
取材したことで知ることができました。
また、翠町中学校では原爆の犠牲となった方を
慰霊・追悼する式「慰霊祭」を毎年行っていて
みんなで考えた「平和の誓い」や折り鶴を献納したり合唱をしています。
平和の誓いにどんなことを書いたのか稲田さんに聞くと、
「互いの違いを認め合えるようになろう」という言葉を、
違いは絶対にある。宗教や肌の色・・・キリがないけど
受け入れて認めることが大事だと思う。という思いを込めて書きました」と教えてくれました。
また、翠町中学校では「空白の学籍簿」という、約40年前の翠中生徒会のメンバーが、
戦争によって犠牲になった第三国民学校の遺族の方々から被爆当時の状況を明らかにする活動をしていて、
当時の体験談などを1冊にまとめたものを読む時間があるそうです。
7月にこの空白の学籍簿を、演劇部のみんなが朝の時間に校内放送で朗読を担当し、
実際に放送で読んだ副部長の山村さんは、
「同じ学校の子がなくなったという悲しい事実。声に出して読むことで戦争の悲しさ、
怖さを深く感じることができたと思います」と想いを話してくれました。
最後に、みんなは8月6日をどんな風に過ごそうと思っているのか聞いてみると、
稲田さんは、「テレビを見ながら黙とうをささげて、平和について考える日にしたい。」
山村さんは、「お姉ちゃんと1年間かけて作った千羽鶴を平和公園に届けようと思う。」
奥野さんも「先輩と同じように黙とうをして心を寄せたい」
と教えてくれました。
ぴかりんにとっても後輩たちが一生懸命に活動している姿は刺激になりました!
これからも一緒に広島のことを発信していきましょう!
翠町中学校のみなさんありがとうございました!