kuro先生の水曜教室☆第71回

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kuro先生の水曜教室!「最新教育ニュース」と題して
今日は「アクティブラーニング」についてお話を伺いました。

いままでの授業は、先生が一方的に知識を教える講義形式。
それに対し、ディスカッションやグループワークで
能動的、主体的に学ぶ形が「アクティブラーニング」なんですね。

番組ではkuro先生にアクティブラーニングで使う例題を出していただきました。

【問題】
宇宙船が故障のために月面に緊急着陸しました。
着陸予定地点に迎えに来る母船とドッキングする予定だったが、
200マイルも離れたところに着陸してしまった。
予定地点にたどり着きたいが、宇宙船は故障し、機会の多くも破損。
使えそうなものは以下の15アイテムしかない。
この中で最も生存に必要なものは何か、もっとも不可欠なものを1とし、
その次を2、以下順に3,4,5と番号をつけよ。

①マッチ箱 ②宇宙食 ③20メートルのナイロン製ロープ、④パラシュート、
⑤ソーラー発電の携帯ヒーター、⑥ピストル2丁、⑦粉ミルク1ケース、⑧酸素ボンベ2本
⑨月面用星座表、⑩自動で膨らむ救命ボート、⑪磁気コンパス、⑫20リットルの水
⑬照明弾、⑭注射器入り救急箱、⑮ソーラー発電FM送受信機

1)まず自分で考えて自分の結論を出します。
2)次にグループで順位を話し合ってグループの結論を出します。
3)個人の答とグループの答を正解と比べてそれぞれ正解との差を絶対値で出して合計を求める。

ほとんどの場合、個人の答よりもグループの答の方が正解に近くなるそうです。
グループで対話しながら、意思疎通を図り、合意形成していくことで、個人とは違う集団の効果を発揮できるため
自分の考えを述べ、人の考えを聞き、論理的に思考すれば、個人を超える結果が出せるんですね。

討論したり、学んだことをシェアしたり、他者と協働するという
主体的な学習態度を身につけることが実社会で役に立つ生きる力につながる、
これが「アクティブラーニング」導入の意義なんだそう。

ちなみにNASAによる正解はこちら

1位  酸素ボンベ・・・
2位  20リットルの水・・・
3位  月面用星座表・・・
4位  宇宙食・・・エネルギー補給に有効な手段
5位  ソーラー発電FM送受信機・・・遠距離でなければ母船と交信できる
6位  長さ20メートルのナイロン製テープ・・・崖の高さを測ったりけが人を運ぶのに役立つ
7位  注射入り救急箱・・・救急用品・栄養剤などが役立つ
8位  パラシュート・・・太陽光を遮断するのに役立つ
9位  自動的にふくらむ救命ボート・・・運搬、日よけに使える
10位 照明弾・・・視界内であれば信号になる
11位 45口径のピストル2挺・・・
12位 粉ミルク1ケース・・・水と混ぜて食料にすることは可能
13位 ソーラー発電の携帯ヒーター・・・明るい月面は熱いので役に立たない
14位 磁気コンパス・・・地球とは違い、磁場は弱い
15位 マッチ箱・・・月には酸素がないから役に立たない