旅の6日目
2019年9月3日(火)17時03分ごろ
コンビニでお話したマダムと別れて
残り20キロほどを走っていきます。
教えていただいた通り、通常だと右折しますが
ここを左折して、良い景色というところへ向かっていきます!
青い空とともに続いていく道
横を見れば利尻富士がたしかに見えます
周りに人もいなく、車の通りも少ない
まさにこの雄大な自然と自分と自転車だけ
日が沈みはじめたこの時間に
そんな空間が生まれました。
何連泊もして自転車で旅をするのはこれが最後と思って始めた旅。
この旅の始まりは函館ではなく、
学生時代に横浜を飛び出して鹿児島に向かった時。
あの時からずっと続いているんです。
もちろんその時もこの自転車でした。
横浜を飛び出して本土最南端佐多岬まで行ったこと。
社会人になって通勤でも使いながら、しまなみ海道を走り、
やまなみ街道を走って、昨年の四国一周。
そして今回の北海道縦断。
どの瞬間も、この自転車が運んでくれました。
そして、感動を共にしてきました。
この誰もいない空間で、
自転車のタイヤと地面の摩擦音だけが響くなか、
今までの思い出を自転車と話せた気がしました。
「横浜を出発してすぐにキャリアが吹っ飛んで・・・」
「雨を避けるために京都まで飛ばした時、山の中で・・・」
「鹿児島ではロードバイクに負けるかーって・・・」
夢だった本土最北端が近づいてくること。
それはこの自転車との旅が終わってしまうことでもあるのです。
「最後までよろしくたのむ」
傷ついた自分の体を支えてくれている自転車に感謝して
最後の最後まで走っていきます。
直線を終え、右折をして元の道に戻っていきます!
24枚目のカントリーサイン天塩町!!
向かい風を受け続けてなかなか進めなかったのは
この時のためだったのかもしれない。
そんな景色を何度も見ることができました。
ようやく目的地に到着!!
こちらの温泉は後で来る温泉
この裏にライダーハウスの受付があるのですが・・・
なんだこの景色は!!!!
目の前に広がる利尻富士
そして広がる夕焼け
一刻一刻と時間と共に変化していくその景色
利尻富士がこんなに綺麗に見えるのも貴重らしいのに
こんなにも美しい景色も見させてもらってよいのだろうか!
日が沈んでいくのを見て、ライダーハウスの受付へいきます。
これです!
なんと宿泊料は・・・・
200円!!!!!!
0の数を間違えたわけではありませんよ!笑
中はこんな感じです。
コンテナが2つあるのでどちらにしようかなーと思って様子を伺っていると
1つは中で談笑していました。
もう1つは、みなさんお風呂に行ったのかちょうど人がいませんでした。
中をのぞいてみると、
「オルトリーブのバッグが片方ある!!!」
ということで自転車ツーリングをしている人が
高確率でこっちにはいる!!!と思い、こちらにしました。
荷物を置いて先ほどの温泉に行きます。
なんと露天風呂から利尻富士がちょうど見えるという構造。
そして温泉はアンモニアのような匂いがするという不思議な温泉。
風呂上がりにコーラをグイッといただきます!!!
そして帰りには近くにあるセイコーマートに行くと・・・
外にオルトリーブのバッグを片方だけつけている自転車がある!!
つまり・・・この中に持ち主がいるはず!!!
ホットシェフでご飯を買って、
イートインコーナーにいくと・・・・
明らかに旅の日焼けをしている若いお兄さん発見!!!
「お兄さん、オルトリーブ片方つけてる自転車お兄さんの??」
声をかけさせていただきました。
一応、ライダーハウスのあれもあっているよね?と確認もして。
静岡の大学に通う3年生、サイクリング部に所属しているらしいです!
そして出発地は鹿児島佐多岬、そこから夏休みを利用して、
本土最北端宗谷岬を目指しているとのこと!
いろんな話をさせてもらいました。
旅の途中の思い出や、どんなルート通ったの?とか。
話は尽きないです。
同じ目標を持って、自転車という相棒にまたがって旅をしてきた仲間。
彼は今日留萌から来たとのことでしたが、
中でも一番共感した話が
「今日向かい風やばかったよね!?」
なーんて話でした。笑
ご飯を食べ終わって一緒にライダーハウスまで戻ると
バイクのライダーさん2人がいました。
それぞれのカメラを見せ合ったり、
あそこのお店が美味かったとか
今までの旅がどんな感じだったか、こちらでも盛り上がりました。
そして自転車ライダー君が自分と同じように足首が少し痛い
とのことだったので湿布をたくさんわけてあげました。
彼は部の先輩が明日のお昼ごろに宗谷岬にいく、とのことで
そこに合流するべく朝一気に行くとのことでした。
一気といえば
これまで季節外れの暖かさがあったのに
この夜から一気に気温が下がりました。
寒くね・・・?なんてみんなで言いながら・・・
外に出ると寒空には
満天の星が広がっていました。
132キロのライドでした。
つづく