美術館でふれる作品と言えば、絵画や彫刻と様々ですが、木彫りのモノを集めたおもしろい展覧会が、広島県立美術館で開催されています。タイトルは、「抱きしめたい!近代日本の木彫展」。展示されているのは、19世紀後半から現代にかけての作品なので、木彫りの歴史を振り返りながら観る事が出来ます。木というのは、家や道具等・・我々の生活になくてはならない、慣れ親しまれてきた素材ですが、その木を彫る事で魂を宿ったかのように思えるモノで溢れていました。例えば、これは剥製なんだろうか?と、どう見ても本物にしか思えない亀の作品だったり、写真で切り取ったかのような人間のリアルな表情だったり、これは、木から作られた・生まれたと信じられないモノが多数展示されています。逆に、バランスを欠いたデフォルメされたモノもあるのですが、それが妙に親近感を感じさせる作りに仕上がっているので、不思議な錯覚を覚えた程でした。日本人の仕事の細かさ、精巧さは、DNAとしてあるのだろうか?と思えたり、また、フィギュア人気の原点は、ここにあるのかも知れないと感じられる作品の数々を一堂に観られる展覧会です。訪れたら、タイトルに「抱きしめたい」とあるのが、納得だと思います。この「抱きしめたい!近代日本の木彫展」の入館料は、一般¥1000。高校生・大学生¥600。小・中学生¥400。開館時間は、9:00~17:00。ただ、開催が15日までなので、後1週間程と残された時間はあまりないのでご注意下さい。
広島県立美術館「抱きしめたい!近代日本の木彫展」
2012年1月7日 11:55 AM
- KENSHI’S NAVI