今日、取り上げるのは・・・今年のアカデミー賞で、作品賞他4部門にノミネートされ見事、助演女優賞を受賞した映画「ヘルプ」です。ストーリーをかいつまんで紹介すると、主人公の作家志望である白人女性スキーターは、南部の上流階級に生まれ、黒人メイドの存在が当たり前の地域社会で育ちました。しかし、大学から戻った彼女は、白人社会でメイドたちが置かれた劣悪な環境にいる事を多くの人に知ってもらえるように、身近なメイドたちにインタビューをしようと試みますが、黒人のメイド達にとって真実を語ることは、南部という地域社会で生きる場所を失うことを意味します。そんな時に、ある事件がきっかけで今まで口をつぐんでいた黒人女性達の中でスキーターのインタビューに答える人が出てきます。この輪がだんだんと拡がり、映画のタイトルになる「ヘルプ」という本が出来上がる。・・・というお話です。厳しい環境で働く中でも、冗談を言い合って笑顔を絶やさない心の強さ。徐々に殻を破り、自分達の権利を主張していく姿勢。といった、人としての尊厳が描かれています。個人的にこういう所に感銘を受けたので、タイトルは「ヘルプ」もいいけど、「プライド」でもいいんじゃないかと感じました。こう聞くと、社会派の重たい作品と思われるでしょうが・・・映画を彩る60年代のカラフルな衣装に、ストーリーを盛り上げるソウル・ミュージックの数々。目にもおいしい南部料理も映画の重要な要素になっています。つまり、見所も多彩。色々あるこの「ヘルプ」。シネツイン新天地でロングラン公開中です。現在の上映時間は、13:10〜、16:00〜、18:50〜となっていますが、お出掛けの際は上映時間をご確認の上、足をお運び下さい。映画とじっくり向き合って考えさせられる作品「ヘルプ」いかがでしょうか?!
映画「ヘルプ」
2012年4月14日 11:55 AM
- KENSHI’S NAVI