映画「ジャンゴ 繋がれざる者」

今年のアカデミー賞は、発表前から本命なきアカデミーと言われていました。そんな中、助演男優賞と脚本賞の2冠に輝いたのがクエンティン・タランティーノ監督作品の西部劇「ジャンゴ 繋がれざる者」。この作品は、前作からおよそ3年ぶりに放つ骨太のアクション大作です。ただ、タランティーノが西部劇?!という風にイメージわかない方もいらっしゃるかもしれません。しかし、本人曰く「西部劇は僕が映画業界に入る前からずっと挑みたかった大好きなジャンルだった」そうです。あらすじをざっくりと紹介すると、舞台は1858年、アメリカ南部。ジェイミー・フォックス演じる奴隷ジャンゴは、賞金稼ぎのキング・シュルツの手によって自由の身となります。やがて2人は協力し、次々とお尋ね者たちを取り押さえることに成功していきます。ジャンゴの最終的な目的は、奴隷市場で離れ離れとなってしまった妻を捜す事。そして、ようやく彼は、レオナルド・ディカプリオが演じる農園の領主カルヴィン・キャンディのところに妻がいることを突き止め、奪還を試みますが・・・どのような結末が待っているでしょうか?映画オタクでもあり、音楽オタクでもあるタランティーノの選曲のセンスはさすが!と唸りたくなりました。見所は色々ありますが、注目されているのがレオナルド・ディカプリオ。今回、初めてとなる悪役に挑んでいますが、これが本当にとことん嫌な奴。ジャンゴでなくとも、虫酸が走る程の男を見事に演じきっています。銃撃シーンは、ちょっとグロテスクな所あり、血が苦手な人は目を覆いたくなるかもしれませんが、ここにもタランティーノの美学が貫かれていると思いました。タランティーノ自ら危険をかえりみず出演している爆破シーンは、あえてCGを使わず本物のダイナマイトで撮影したと言われています。このへんのこだわりも、映画ファンならニヤリとしてしまうに違いありません。上映時間が2時間45分あると聞くと、身構えるかもしれません。しかし、個人的には長いと全く感じませんでした。大画面と大音量で楽しみたい!これぞ、映画館で堪能したい「ジャンゴ」、東京などでは、3月から上映されていましたが、広島ではいよいよ来週4月6日から公開されます。春休みを利用しての映画鑑賞にオススメですよ!どうぞ、お近くの劇場で楽しんで下さい。