映画「ダンケルク」

明日から10月、そして、1日と言えば「映画の日」ですね。普段忙しい映画ファンには、日曜日の映画の日は嬉しいプレゼントじゃないでしょうか。オススメは色々ありますが「ダンケルク」は、是非劇場で観て欲しい作品です。これは、「ダークナイト」「インターステラー」のクリストファー・ノーラン監督が、初めて実話をもとに描いた戦争映画です。ドイツの侵攻に危機感を抱いたイギリス首相のチャーチルは、ダンケルクに取り残された兵士40万人の救出を命じます。軍艦はもとより、民間の船舶も総動員した救出劇は果たして成功するのか?というストーリー。CGを使用するのが嫌いで、リアルな映像にこだわるノーラン監督の心意気がこの作品にもよーくあらわれています。どのように撮影したんだろう?という映像の迫力はもちろん見所の一つですが、僕が個人的にうなったのは音の使い方です。乾いた銃声音は、戦争のリアルさを怖いくらいに体感させます。また、映画ほぼ全編に渡り、時計のチクタク音が使われています。恐怖が、そして絶望が無限に続くという感情をこの音が怖いくらいに煽り立てるんです。時計が止まらずずーっと周り続けるように、恐怖もループしてしまいます。この時計の音以外にも心臓の心拍音も効果的に使われており、しばらく頭の中に残る程強烈な印象でした。この「ダンケルク」はセリフが極端に少ない映画です。監督が目指したのは、言語に頼らない映画という事。ストーリーもできる限り削ぎ落として、セリフではなく映像と音響による純粋な映画体験にしたいとの思いで作られました。普段洋画は観ないなんて方にこそ観て欲しいと思います。ちなみに、元ワン・ダイレクションのハリー・スタイルズが出演していますが、監督のクリストファー・ノーランはオーデションにやってきたハリー・スタイルズが歌手だとは知らなかったそうです。繊細な演技は、中々の見応えでしたよ。映画「ダンケルク」は、現在公開中です。是非、お近くの劇場でどうぞ!