7月1日 理容師・出張散髪 中間谷文子さん

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理容師として40年。ねたきりの高齢者の方や体の不自由な方への出張散髪を福山市神辺町の店を拠点に続けられている中間谷文子さん
この度、ご自身で書かれた自伝「泣きわらい バリカン繁盛記」が日本自分史大賞でみごと優秀賞を受賞されました。
これは貧しかった幼少期からはじまり、母との思い出、高校卒業後いつか母を楽にさせてあげたいと理容師の免許を取得後28歳でご自分の店を構えられ、理容師としてたくさんのお客さんと触れ合う中での印象深い出来事などが綴られています。
出張散髪は、店をはじめられた際、寝たきりの男性の娘さんから頼まれたことがきっかけとなりました。看病する娘さんの姿が長年母を支えて過ごしてきた自分自身の姿と重なり、出張散髪を続けていくことを決意されたそうです。
これまで3500人のお客さんの自宅を訪ね出張散髪をされてきた中間谷さん。
「あんたじゃないと いけん」とお嫁さんに気を使いながらも中間谷さんに散髪を依頼するお婆さん、病気で余命わずかという人、寝たきりのわが子を看病する母親の姿・・・行く先々で様々な思いを胸に生きていく人たちを見ながら続けてこられました。少しでも元気になってもらえるように常に笑顔で散髪し、時に元気を与え、時には元気をもらい散髪の後は髪がスッキリするのと同じように心も癒され、温かくなっています。
そんな心温まるエピソードいっぱいの自伝「泣きわらいバリカン繁盛記」は今を生きる若者の心にも響くものがあったようで、実際読まれた若い方からは「自分も頑張ろう!という気になった」というお手紙も届くほどです。
何不自由なく育てられたにもかかわらず、思うようにならない状況に嘆き苦しむ現代人。貧しくともいつかきっと・・・とひたすら目標に向かって地道に歩き続けた中間谷さんの生き様には何かハッと気づかされるものがあります。
出張散髪だけでなく、これからの中間谷さんの執筆活動も気になるところです。
メールアドレス→nakamaya@bingonet.co.jp
  (著書出版にご協力いただける方是非ご連絡ください)
出張散髪神辺理容院→http://www.bingonet.co.jp/kannabe/