今回のゲスト藤井登美子さんは、40代半ばから独学で時代小説を書き始められました。
学生時代には演劇部で活躍、卒業後は社会人として勤められ、美術品販売店を自営されていたこともあるそうです。自費出版作品を含めこれまでに数々の著書を出され賞等も受賞、2008年にはふるさとの歴史に焦点をあて描かれた「姫谷有情」が中国新聞に連載、2010年に出版。ふるさとの歴史物語を書き続けられています。
文章を書くことを特別に学ばれた訳ではなく、自己流でひたすら書いては破り、書いては破りの連続、まさに螺旋階段を上るかのように少しずつその技術を極められていきました。
創作活動中は、史料を収集されることにはひときは苦労され、様々な場所・人を訪ねては取材を行ない、ひとつの作品が完成するのに5年という歳月がかかることもありました。それでも作家を続けられるのは「限られた人生の中で何をすればいいのか・・・すべてを手に入れることは出来ない、何かひとつ生きた証を残したい」という思いからだそうです。
藤井さんは、自分にテーマにある人物を歴史上から探り出し、数少ない史料をもとに肉付けして物語を作り上げていきます。
番組中のお話ぶりはとても誠実で、ゆったりと丁寧に語られ、小説家としての意志の強さとぶれない信念を感じずにはいられませんでした。
猛スピードで移り変わる現代社会において「今だけを考えるのではなく、永く続いてきた歴史の流れの中で自分の位置を考えてほしい・・・」と藤井さん。
歴史は繰り返すとはよく言ったもので、歴史に学ぶべきことがたくさんあるようです。
作品については「藤井登美子」さんで検索ください。
7月22日 歴史小説家 藤井登美子さん
2011年7月22日 10:28 AM
- ゲストウィメンズ