8月26日(薬剤師)俳句歌人 海生典代さん

110826海生典代さん.JPG
5・7・5という限られた文字で情景・季節感・思いなどを表現する「俳句」。
今回のゲスト海生典代さんは、薬剤師でありまた若く美しい俳人です。
お母様が「広島よみうり文芸」で選者を務められる俳人鈴木厚子さんということもあり、子どものころからその姿を見て成長されました。
日常生活の中でも事あるごとに交わされるなど、俳句はとても身近な存在だったようです。これまで仕事をされながら俳句結社「雉」に参加、創作活動を行なわれてこられましたが、ご結婚を機会に初の句集「桜貝」を出版。
人生の節目にふさわしい句集となりました。
タイトルの「桜貝」は、今回の句の中で気に入られているご主人との思い出の場所、下蒲刈町でひろった桜貝を詠んだ句から名づけられました。
「桜貝ひろふ真白き貝の上」
うすいピンク色をした桜貝を白い貝の上に乗せるとそのほのかなピンク色がより美しく見える・・・という色彩の感じられる一句です。
俳句にも様々な種類がありますが、自然を感じ取り季節の移ろいを大切にできることが俳句の醍醐味といわれる海生さん。「吟行」つまり、五感を通じて様々なことを体感するために、あちこちに出向くこともよくあるそうです。
最近ではブログやコミュニティネットワークなどを通じて、自身の体験を広く日記や写真などで公開する方も増えているようですが、俳句も自身の足跡を表現するということにおいては同じなのかもしれませんね。
あまり難しく考えず、目に見えるありのままを日記をつけるように詠んでほしいそうです。またスタジオでは「歳時記」を見せていただきましたが、季節の美しい言葉が沢山紹介されており、めくるだけでもいろいろな事柄を学べます。
私も喋り手として、今一度日本語のもつ美しさを再確認しないといけませんね。
海生典代句集「桜貝」は広島県立図書館、広島市立図書館でご覧いただけます。