毎日慌しく過ぎ去っていく時間ですが、道端に咲く小さな花に目を向けてみたり部屋の片隅に一輪の花を飾ってみるなど、ちょっとだけ手を加えるだけで心が温かくなるものです。
ゲストの峰 観楊さんは、そんな日常にふと安らぎの時間を与えてくれる茶花の教授として広島市・福山市を中心に活躍されています。
この「茶花」というのは私達がよく知る「いけばな」とは異なり、お茶席の中道具組のひとつで、その昔千利休が語った「花が野にあるように」つまり花の自然な生態を生かし花入れに入れるもので、空間に花も花入れも生きるよう表現するものです。
入れる花もわずか一輪・・・余分な物を切り詰め余白を生かす、まさに日本ならではの伝統文化といえそうです。
峰さんは幼い頃からお母様の姿を見て成長され、お母様の他界後その思いを受け継ぎ指導者としての活動を始められました。
お母様は当時、長崎県から広島の地まで指導に通われていたという行動的な方だったようで、けっして忘れてはならない日本の心を広く伝えられました。
技術の発展により季節を問わずなんでも手に入るようになり、温暖化による気候変化など春夏秋冬をしみじみと感じる時代とは言い難い昨今です。
だからこそ意識して身の回りに季節を感じられる野花を添える必要があるようにも思われます。
四季の移ろいを感じる心は絶対に忘れたくはないですものね。
とてもシンプルなお手前「茶花」。茶道のたしなみがなくとも自然が好き、山登りが好きなど様々な思いで峰さんの下には生徒さんが集まられています。
「野の花一輪のひとすじの命を大切にして」といわれる峰さん。
自然と向き合うわずかな時間を皆さんも味わってみませんか?
峰 観楊さん 開講講座 NHK文化センター広島教室、福山教室
中国新聞文化センター他
2月3日 茶花教授 峰 観楊さん
2012年2月3日 10:28 AM
- ゲストウィメンズ