これまで番組へは様々は楽器の演奏者をお迎えしてきましたが、今回は筑前琵琶奏者の石川旭一さんです。
もともと三味線を弾いていらっしゃったという石川さん。出演した芸術祭で偶然耳にしたのが琵琶の音色でした。体に響くその音に心が揺さぶられるような衝撃を受け以来琵琶の魅力に取り付かれ、その後名の知れた師匠に弟子入り。
現在は様々な舞台、地域の公民館や施設、学校など演奏に出掛けられています。
琵琶は演奏しながら唄うように語る「弾き語り」が特徴で、スタジオでも「都落ち」のさわりの部分を披露頂きました。
琵琶の重みのある音色と石川さんの声が、自然に混じりあい心地よい演奏で、聞いていると音が鳴り響いているものの、相反する静寂さを感じられるという不思議な気分になりました。
琵琶といってもその種類は豊富で「楽琵琶」「薩摩琵琶」「平家琵琶」といった男性的な音色のものから「筑前琵琶」のように華やかな音色のものまで様々です。また流派も多様で石川さんの流派は古典の中の古典とあって音や節など厳密な決まりごともあるそうです。
師匠の下でその音色と節、語りを聞き覚え、日々の練習で学んだことをなぞる様に叩き込んでいくことの繰り返し。見事な演奏に裏には想像以上の練習が積み重ねられているようです。
「1400年もの長い歴史の中で先人達より連綿と受け継がれてきた琵琶の音を次の時代に引き継ぐことが、ご縁に対するたった一つの恩返し」と奏者として奏でられることの喜びと伝えることの責任を感じ、今日も琵琶を手に舞台へ立たれています。石川さんの演奏で多くの人を悠久の彼方へいざなってほしいものです。
筑前琵琶演奏を希望される方は石川旭一さん宅電話(082)241-1881まで
11月2日 筑前琵琶奏者 石川旭一さん
2012年11月2日 10:28 AM
- ゲストウィメンズ