5月10日 造形作家 久保田貴美子さん

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お目にかかると大変優しい雰囲気の方で、常に笑顔でいらっしゃる様子が印象的な久保田貴美子さん。
造形作家として個展やグループ展などで作品を発表し、比治山大学短期大学部幼児教育科では准教授として将来保育の道に進む学生の指導にも携われています。
久保田さんの作品はクリップや付箋、空き缶など日常見慣れたものを使ったもの。たくさんのクリップを繋げたり、付箋をひたすら張り続けるなど…見方を変え、独自の感性を持って「日常の中の非日常」を意識して作られています。そんな感性を見込まれて、幼児教育に関する現場を与えられ、これまでに子ども達向けの「キッズアートクラブ」を開き子ども達と触れあう時間も積極的に作られてきました。アートを通じて子ども達にも感性を伸ばしていってほしいという思いは作家・幼児教育科での指導者、両方の立場からの強い願いであるようです。
また久保田さんは2002年から広島で日韓美術交流展を開催。これまで10数回の交流を深めてこられました。
言葉はもちろん文化や習慣、考え方の違いはあるもののそれをきれいにまとめるのではなく違いを楽しんでいます。「一緒にお酒を酌み交わしながら議論をしたり心の底から相手の事を知りたい、理解したいと思うことで交流はより深まると思います。」そんな何事にもとらわれないオープンな人柄が今の久保田さんの活動につながっているように感じました。
2008年にはそんな功績が認められ、広島文化財団から国際交流奨励賞を受賞されるほど日本と韓国の芸術の架け橋としても称えられています。
他国との関係、子どもの教育どちらも今の日本においては気の抜けない大切な要素です。久保田さんの思いがひとりでも多くの人に伝わることを願わずにはいられません。