何不自由なく暮らせる現代。あらゆるものが進化して便利な事に慣れきってしまっている昨今ですが、今回のゲスト菱さんは、”もともとの日本の暮らし”を知り、学んでもらおうと庄原市川北町にお母さんの生家である築90年の古民家を改装して作ったお宿「暮らし宿(くらしじゅく) お古」を開業されました。
食事は釜戸で自炊。お風呂は五右衛門風呂。テレビなし。携帯は圏外というまさに数十年前の暮らしにタイムスリップした状態です。
大学卒業後、東京で就職して暮らす中であまりに便利すぎ、土に触れることもない環境に違和感を抱かれ、自然とつながる暮らしを学ぶ決意。2010年に東京からIターンされました。田舎のない人にとっての「帰る田舎」となる場所づくりがしたいという思いも同時にわいてきたそうです。
便利さ故に、何でも自分で出来る事が当たり前に感じられていた都会での生活と打ってかわり、田舎では何一つ満足に出来ないことを実感しました。草刈り、釜戸炊き、お風呂炊き、畑仕事、古民家の改修など、生活していくうえに必要な事は両親や地域の方々に教えてもらいながら、少しずつ田舎生活に慣れてきました。
田舎では、季節は木々や草花、鳥や虫たちの泣き声が教えてくれます。五感が研ぎ澄まされ身体全身で自然を受けとめることが出来るそうです。
「田舎で暮らすには自ら環境を整え、自然と共存していかなければならない。
自然と向き合い、その恵みをありがたく得ることが大切です」と菱さん。
訪れた人にそんな暮らしを体感してほしいという思いでいっぱいです。
目指す「自給自足」の生活にはまだほど遠いそうですが、出来ることを増やし、また将来は同じ志を持つ方と一緒に「新しい自営の村づくり」をしていきたいと夢も広がります。
「暮らし宿 お古」→http://r.goope.jp/yado-ofuru/
10月11日 「暮らし宿 お古」経営 菱 千尋さん
2013年10月11日 10:28 AM
- ゲストウィメンズ