1月3日前衛書道家 藤村満恵さん

140103藤村満恵さん.JPG
書道家の藤村満恵さんは、伝統的書道に対し文字の形や意味にとらわれず、純粋に筆や墨の特性をいかし表現する前衛書道家です。
幼い頃から一般的な「書道教室」に通わせることはなかったという藤村さんのお母様。6歳の頃から「さばき筆」と呼ばれる筆先の整っていない筆で半紙よりも大きな紙に描いていたそうです。
その後、高校時代から本格的に前衛書道を習い、結婚・出産・子育てを経て10年ほどのブランクを乗り越え40歳の時に再開。師匠である竹澤丹一先生のもとで精進されました。「自分のマネも人のマネもしてはいけない」「感動の蓄積をしなさい」という師匠の言葉通り、あらゆるものを見聞きし感性を磨いてこられた藤村さん。その世界は書道家の粋を超え現代美術へも…2年かけて制作した現代アート作品では第5回広島の美術「佳作」を受賞されました。どんなに時間のかかることであろうとその過程を楽しみながら確かめながら進まれていることに芸術家魂を感じます。
描くこと以上に、感動する心を大切にされている姿はとても輝いて見えました。いつも心を真っ白に、感性を研ぎ澄ませ、あらゆる場所で沢山の人達と出会いふれあうこと。それこそが藤村さんの作品を生み出す最大のエネルギーです。
2012年秋に公開された滝田洋二郎監督作品 映画「天地明察」のエンディングでは藤村さんが書かれた「二十四節気」の筆文字がCGと組み合わされスクリーンに映し出されました。他にも藤村さんの「書」はイベント会場などたくさんの場所で目にすることが出来ます。
宮島町からの依頼で広島市安佐南区の西風新都に新たに開設される展望台には藤村さんが書かれた「宮島展望台への自然道」の看板が表示されます。正面に「世界遺産宮島」を望むことの出来る景色はまさに絶景だそうで、周囲の31種類の桜の名称をあわせて西風新都の展望台に藤村さんの力強い筆跡が標されることになります。今年も益々のご活躍期待できそうですね。
前衛書、墨象作品、現代アート、ニュースペーパー&カリグラフィ、講習等の紹介
藤村満恵HP→http://fujimura-art.jp