ローマ法王、ヨハネ・パウロ2世など世界各国の著名人に献上され、その作品は海を越え多くの施設に収蔵されている「壁面七宝作家」田中稔子さん。日展や現代工芸展、広島県美展などへ長きに渡り出展され数多くの入選、受賞を経験されています。七宝にステンレスを組み合わせた「壁面作品作家」としての活躍はめざましく世界各国で評価を得ています。
そんな華々しい活躍からは想像がつきませんが、田中さんは小学1年生の時に被爆。辛い思いをされた経験もあります。70歳を迎えるまでその過酷な経験から込み上げる思いを自身の作品へ直接的に表現することはなかったそうですが、70歳を迎えピースボートへの乗船もきっかけとなり本当に作品を通して表現したいことがその幼少期の体験であることに気づきART FOR PEACEをテーマに原爆の証言をはじめられました。
平和へのメッセージを作品制作に取り組まれるようになったのもこの頃からでした。初めてヒバク証言したのは南アメリカのベネズエラ。証言を聞いた人の言葉を聞くうちに、伝えていかなければいけない自身の役割を強く感じられたそうです。
昨年末にはオクラホマ・タルサネの大学数校で「アートヒバク証言」も行われ、たくさんの人と触れ合われました。原爆の事実、核兵器の恐ろしさ、平和であることの素晴らしさを言葉で語ることでひとりでも多くの人に、人と人との助け合い、思いやりの大切さを知ってほしいと精力的に活動されている田中さん。
年齢を重ねるほどに体力との折り合いをつけながら、自身の役割に真摯に取り組まれる姿に強い信念を感じました。
言葉から作品から…田中さんの思いが世界中の人達に届きますように!
田中稔子の七宝ライフwww.toshikotanaka.com
1月31日壁面七宝作家 田中稔子さん
2014年1月31日 10:28 AM
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