4月18日 音戸舟唄保存会会員 今朝丸好子さん

140418今朝丸好子さん.JPG
広島県民謡・呉市の無形文化財「音戸の舟唄」は、音戸町の生活の中に溶け込み、根付いている唄です。もともとは瀬戸内海を往来する小舟の艪を押しながら歌ったという「艪こぎ歌」、仕事唄。音戸町出身の高山訓昌さんが歌う事により、趣味や人前において披露される歌へと変わり多くの人に親しまれるようになったそうです。
今朝丸さんは「音戸の舟唄」を継承していくための「音戸の舟唄保存会」に会員として名を連ね、公民館での教室の開催や地元の保育所、小・中学校で「音戸の舟唄」の指導を行っています。
21年間小学校教員を勤めたいたこともあり子ども達への対応はお手物もの。またご主人も船員だったことから、夫婦それぞれの経験を活かされています。
音戸小学校では4年生の授業にも取り入れられ、過去音戸中学校では「音戸の舟唄」コースもあり、1年間習い続けていたほどの浸透ぶりです。
「同じ曲を歌い続けて飽きることはないですか?」という質問にも、何度歌っても自分の思う通りに歌えなかったり…もっと上手になりたいと思ったりと、それだけ奥深い歌であるようでした。
毎年行われる「音戸の舟唄全国大会」では、全国各地から100人以上の人達が集まり自慢ののどを披露、今年の決勝戦では10人中9人が県外からの参加者だったほど「音戸の舟唄」を愛する人達は全国各地にいるようです。
今朝丸さんも第2回の全国大会では最優秀賞を受賞されたほどの実力者で、自分の歌を磨きながら「音戸の舟唄」の継承に携われることを心から感謝していると話してくださいました。
あらゆる伝統の継承が苦心される中、「音戸の舟唄保存会」は後継者の育成が評価され『伝統文化ポーラ賞』を受賞しています。小さな日々の積み重ねが、当たり前の習慣となり、生活の一部となり、受け継がれる。この歌の持つ力と音戸町民の皆さんのふるさと愛を感じずにはいられませんでした。
《瀬戸内しまのわ2014》現在開催中
「音戸の瀬戸 花まつり」(4月29日~5月5日まで)
榎酒造の蔵開きにあわせ、島の蔵「華鳩」で音戸のまちかど舟唄塾が毎日開かれます。希望者には保存会制作「音戸の舟唄CD」もプレゼント。