7月18日 とうろう流しを考える市民団体 保田麻友さん

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来月には69回目の原爆祈念日を迎えます。被爆者の皆さんの高齢化が進む中、被爆体験が直接語り継がれることが年々難しくなり、また8月6日の平和記念公園に訪れることが困難な被爆者の皆さんも少なくありません。
ゲストの保田さんは、そんな被爆者の方達へ向けて青年ボランティアを募り、施設を訪問の上「とうろう」を届け、8月6日に代理で流灯するプロジェクト「ピースポータープロジェクト」の代表です。
学生時代、初めて「とうろう流し」に参加されたという保田さん。集まる大勢の人と、流れる「とうろう」を目の当たりにし、自分もボランティアとして活動したい…と強く思うようになりました。その後、運営メンバーとして参加、2005年に「ピースポータープロジェクト」の立ち上げとなりました。
活動中、証言者を希望されない被爆者の方から被爆体験を伺うことは想像以上に難しく、「戦争を知らない若者に話してもわからない」「話したくない」など様々な被爆者の思いを知り、戸惑うことも多くあったそうです。
しかし、2年、3年と続けていくうちに「私が伝承していきたいんだ」という想いを持ち始めたことで、お話を伺うことは難しくなくなりました。
今では、初参加のボランティアスタッフのフォロー等を務められています。
また広島市が施策する「被爆体験伝承者養成事業」第一期生の研修生として証言者との交流、伝授、認定、講話実習などを学び、来年平成27年には伝承者一期生として活動する予定です。
「伝承者」へ対する考え方は千差万別。「被爆を体験していない世代が伝えられるのか」「本当に事実が伝わるのか」などと懸念される部分もあるようですが、保田さんは、証言者の語る被爆体験事実に、伝承者としての思いを加え、誰もが願う核兵器廃絶、世界恒久平和を「今を生きる人達」と共に考え訴えていきたいと願います。
「誰が語り継ぐのか」以上に「どう語り継いでいくのか」を考える時が来ています。若き伝承者への期待は今後益々大きくなることは間違いありません。
「ピースポータープロジェクト」ボランティア募集中
7月27日 広島原爆養護ホーム舟入むつみ園等へ訪問
お問い合わせ→http://www.kuredesign.net/ppp/main.html