様々な布をはぎ合わせて一枚の布にしたものを表布に、裏布との間に綿を重ねてキルティングするパッチワーク。イギリスからアメリカ大陸を渡ってきた人が、暖をとるためにボロ布を繋ぎ合わせて作ったとされることが所以とされています。
ゲストの池田久恵さんはそのパッチワークをこれまで40年に渡り続けられてきたベテラン講師。手芸好きだった池田さんは40年ほど前、何気なく立ち読みした本に載っていたパッチワークを目にして興味をもたれました。
今ではパッチワークのキッドが販売されているほど手芸として定着していますが、当時は布も少なく、お茶で布を染めたり、岩国米軍基地でアメリカの布を見つけに出かけたり布集めには苦労されたそうです。
また縫い方なども先生と一緒になって模索しながらのことでした。
その後、有名なパッチワークの先生の来広をきっかけにレッスンを受け、パッチワークの技術と知識を深められました。技術を知ることで池田さんのパッチワークへの興味は更に広がり、その後は子育てをしながら作家として講師としての道を歩むことになります。
これまで作られた作品はクッション、バッグ、タペストリーなど数え知れず、ベットカバーサイズの大作を手がけることもありました。配色を考え、方眼紙に色を塗り製図、写真や絵をイメージしながらひと針ひと針コツコツ縫い上げる作業には体力と根気が必要です。
アメリカ開拓時代のパワーを感じるアメリカンパッチワークがお気に入りという池田さんの作品には、その象徴ともいえるホロ馬車が絵柄になることが多く、物作りの楽しさだけでなく、パッチワークを通じてその時代の人たちの生活の知恵や暮らしぶりを感じられることが池田さんをパッチワークの虜にしてしまった理由かもしれません。
現在は30人ほどの気心知れた生徒さんと、会話を楽しみながら過ごせる時間が至福の時という池田さん。「自分にこうして出来ることがあることが幸せ、日常生活の励みになります」と語られる姿に、池田さんの誠実さを感じることが出来ました。
1月8日パッチワークキルト講師 池田久恵さん
2016年1月8日 10:28 AM
- ゲストウィメンズ