今回のゲストは広島市出身の写真家、石河真理(イシコマリ)さんです。
コンサートプロモーターの仕事から写真家に転身し現在は今年2月にオープンした広島市中区橋本町の「ギャラリー交差611」を拠点に活動されています。
自分の内側にあるものを「表現したい」と写真を学びはじめ、カメラアシスタントからアメリカシアトルの学校での勉強後フリーに。シアトル、NYには約15年在住され、これまでにドキュメンタリー、ポートレイト写真、被爆関係、NPO等の取材などの仕事を手がけられてきました。写真家として活動を続ける過程で「表現する」ことはもちろん、様々なことについて考えさせられる場面がありました。
2000年広島市中区のアリスガーデンで開催したイベント「ラブ&ピース」、一般の人から写真を募りA3に引き伸ばし展示されました。今から5年前に改めてその当時の作品をギャラリーに展示してみたところ、デジタル化の今では考えられないほど不完全な写真が多く、完全でないもの大切さを強く感じられることとなりました。今では不必要であればボタンひとつですぐに消されてしまうデジタル写真。私達は実生活に起こる場面でも同じようなことを無意識のうちにしてしまっているのではないかという想いが頭の中を駆け巡ったそうです。
スタジオでは定期的に通われている「ボーダレスアートギャラリーHAP」でふれあう子ども達の話や、NYの目の不自由な女性パフォーマンスアーティストとの出会いを通じて感じた「表現するとは」について石河さん自身の思いを語ってくださいました。表現するとは現像された一枚の写真から見えるものだけではなく、見えない中に互いに感じあうものが繋がり現れるのではないか・・・そんなことをお話から伺い知ることが出来ました。
飾らない雰囲気と物事の本質をとらえる鋭さを持ち合わせた、とても魅力的な女性でした。
写真家 新井卓氏 展覧会開催(8/4~8/25)
広島市中区橋本町6-11 2F 「ギャラリー交差611」
【詳細】Facebook ギャラリー交差611intersection 611(石河や)にて検索