ゲストは広島大学大学院国際協力研究科 平和共生講座教授であり、広島大学平和科学研究センター副センター長を務める片柳真理さん。
現在大学院で平和構築論を担当され、学生とともに研究活動を行われています。
子どもの頃、お父様の仕事の都合によりエジプトに3年間在住。
そこでの経験が発展途上国の開発、国連への興味のきっかけとなったそうです。これまで約10年にわたり海外での平和維持・平和構築の活動に携わりJICA研究所で平和と開発の研究に従事されてきました。
海外での経験は片柳さんにとって戦争がもたらす悲惨さ、平和の重み、発展途上国に住む人達の実情を心底感じる時間となりました。
また研究調査を行う立場として、地元の人達と触れ合い話を聴く機会を得るなかで、「手を差し伸べてあげたい」という気持ちがあってもすべての人への支援が行き届かないという、思いと現実とのギャップに葛藤することも。
核兵器の問題、戦争の勃発、テロへの脅威。世界平和実現からはかけ離れた現実において、私たちに出来ることは何であるかを訊ねてみたところ、「民間交流を深めること」そして「ビジネスを通じた平和構築を行うこと」と話してくださいました。海外の人達と触れ合い、関わる中で互いを理解する。そしてビジネスパートナーとして対等な立場で関わることで互いに利益を生みながら信頼関係を構築するということ。国という一塊として捉えることなく、そこにいる人々個々が触れ合うことこそが平和への一番の近道だと感じることが出来ました。これから国を担う若者達に片柳さんの経験が広く伝えられることを願うばかりです。
広島大学平和科学研究センター主催
平成29年度第2回国際シンポジウム「復興と平和構築」開催
日時:11月18日(土) 13:00~17:00 (開場 12時半)
場所:広島大学東千田キャンパス東千田未来創生センター
入場無料(先着100名)
パネラー:欧州対外行動庁文民活動本部特別顧問のケイト・ファーロン氏
韓国高麗大学の平和と民主主義研究所長、Hong-Kyu Park教授
お問合せ・お申し込み:広島大学平和科学研究センター
電話082-542-6975 メールheiwa@hiroshima-u.ac.jp