筆の町、安芸郡熊野町で代々筆の製造、・卸売業・観光案内事業を営む株式会社仿古堂の4代目社長井原倫子さんです。
一昨年秋にお父様から受継ぎ、職人を含め社員20名の所帯を切り盛りしています。幼い頃から職人さんが働く姿を見てきていたものの、自分が引き継ぐことに対してはなかなか現実視できていなかったといわれる井原さんですが、年齢を重ねるごとに日本の伝統文化の素晴らしを次世代に残したいと強く思うようになったそうです。
筆が完成するまでの過程は数多く、その作り方は昔と変わることなく1本1本職人さんの手作業によるもの。 熊野の化粧筆は世界的にも有名ですが、日本伝統工芸品である書筆にもっと興味を持ってもらえるよう商品企画、製造にも力を注ぎます。筆先の手入れが簡単で、使いやすく、持ち手がパステルカラーという見た目にも可愛らしいマカロンシリーズの小筆など、女性社長ならではアイデアがつまった商品も展開しています。
井原さんは、子育て世代のママ達にも気軽に筆を使って、楽しく書いてもらいたい。SNSの時代だからこそ手書きの良さを知り日常に筆を取り入れ、筆を使うママを見た子ども達にも書筆のことを知ってほしいと話してくださいました。
来年は仿古堂創業120周年。節目の年に向けて、その歴史に基づいた古き良き時代を振り返る企画で筆を、熊野町を盛り上げていきたい。4代目社長井原さんの伝統文化への思いは益々高まります。
株式会社仿古堂
筆のオンラインショップあり