小薮祐子さんは出産に立会い、命の誕生の瞬間を写真におさめるフォトグラファー。現在は主につぼみ助産院の桑原先生と共に自宅出産に立会っていらっしゃいます。
はじまりは友人の出産に立会い、撮影したことでした。
感動はもちろん、ひとつの命の誕生を目にすることで「命」に対する重みや周囲への感謝の気もち、思いやりが生まれると実感し出産立会いフォトグラファーとしての活動をスタートしました。
陣痛が始まったと連絡が入るとすぐに出産場所へ向かい撮影準備開始。
赤ちゃんが生まれるまで半日、一日という長い時間を、妊婦さんの邪魔にならないようカメラマンとしての存在を消しながら待ち続けます。
照明も暗いため、暗闇の中で綺麗な写真を撮るためにこれまで独自に工夫を凝らし撮影の練習も重ねてきました。
多くの出産に立会ってきた小薮さんですが、親、兄弟、夫や子ども達に囲まれるなか出産を終えた妊婦さんが自分の母親へ「生んでくれてありがとう」と伝えた場面を見たときには家族の温かさ、命の繋がりを心から感じることができたそうです。
どんな人の命も誰かのおかげで成り立っています。自分の命が始まった時の写真を通して、人の命の重み、かけがえのない家族の存在を感じて温かい世界が広がります。その原点に立ち返る写真を撮り続けていきたいと小藪さん。
いつか写真集を出し、教育現場やこれから出産される方に向けて写真を通して命について語りたいと夢も広がります。
BIRTH PHOTO