6月21日〈フリーライター、一般社団法人ケアラー連盟代表理事〉児玉真美(こだま まみ)さん

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ケアラーとは病気や障害のある家族、高齢者、アルコール依存症、引きこもりの近親者たちを無償で見守り、世話をしている人たちのことです。

そこには18歳未満のヤングケアラーも含まれます。

ゲストの児玉真実さんは自身もケアラーのひとりとして、ケアラーが介護しながらも人生を自分らしく生きられる社会になってほしいという思いで活動されています。

児玉さんはかつて、重症心身障害を持つ31歳の娘さんの子育てにおいて心身ともに限界を試され続けているような育児の日々を送られていました。辛いと感じる自分を愛情のない母だと責めては余計に頑張り続けるしかないところへ自分を追い詰めていきました。障害のある子どもは母親が働かず面倒を見るべきだという社会通念が根深く、大学の専任講師としての仕事を辞めざるをえなかったこと、母親自身の体調は誰も案じてくれることなく、ただ「療育機能」「介護役割」でしかないのかと寂しく感じることもありました。

その後、ライターとして介護関係の雑誌に海外情報の連載を10年書かれる中で、海外の介護者支援と出会い、衝撃を受けられました。英国では1995年にケアラー支援法が作られ、ケアラーその人の生活と人生を支えるという理念がすでに確立していたのです。日本では介護者支援というのは、介護しやすく、介護を続けられるように支援する姿勢にすぎず、介護者の人権は尊重されてはいないと児玉さん。

「Back Me Up 私も支えて!」この言葉に出会ったときには、「私も辛い」と弱音を吐いてもいいのだと思えたそうです。

可愛い、愛おしいけれど私自身もしんどい・・・。

介護したくないわけではない、ただ介護者自身も生身の人間だから。

まずは、介護者本人も周りも人たちもそれに気づいてほしい。

そして「助けて」という声を上げられる社会、介護をしながらも自分らしく生きられる社会を目指していきたいと熱く語ってくださいました。

「日本ケアラー連盟主催 総会記念シンポジウムin東京」開催

日時:6月23日(日)14:30~16:30

会場東京都生協連会館3階会議室 (参加費1000円)

お問合せ:一般社団法人日本ケアラー連盟 https://carersjapan.jimdo.com/