12月13日〈LinguaHiroshimaの編集者の一人(中村朋子と共に) 「広島花幻忌の会」創立者の一人 ウルシュラ スティチェックさん

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番組では愛称「ウラさん」とお呼びしてお話を伺いました。

ウラさんは広島の5つの大学で英語講師を務めながら、被爆文学の研究、人権問題に関する活動を行われています。

活動のひとつリンガヒロシマでは世界の原爆文献の調査、多言語で読める原爆文献の紹介などを世界へ発信。今年75言語で広島・長崎への原爆投下に関する無料検索サイトも開設された総勢40名の世界中の協力者との協働です。

「広島花幻忌の会」は被爆した体験を詩や小説の作品として残した広島出身の原民喜の研究会。遺された作品を次世代に読み継いでいくことが会の目的のひとつです。原民喜は疎開先の広島で原爆被災以後、被爆後の広島の凄惨な状況に向き合いながら数々の作品を世に送り出し、1947年に刊行した『夏の花』は多くの読者に深い感銘を与え1951年に『心願の国』を遺し自殺したとされています。

ウラさんはワルシャワ大学日本学科在学中にポーランド語で書かれた原民喜作「夏の花」を読み、小説から原爆のことを知りました。それから日本への興味を深められ広島大学へ留学、原民喜の文学と向き合い28年になります。

今や原民喜はウラさんにとってまだに人生の一部となっているそうです。

無口で影があるものの、自分の人生について純粋に書き記しているところが人を引き付けてやまない原民喜。彼の作品から原爆のことをより多くの人に知ってほしいという気持ちは尽きません。

花幻忌の会では定期的に作品や作者について読み語りしていますが、メンバーが高齢になり、今後は若い人の参加が期待されます。

平和活動のカタチは様々ありますが、原民喜の詩や文学から原爆の惨状、そこに生きた事実を知り語り継がれることを願ってやみません。

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