広島生まれの写真家、藤岡亜弥さん。
2004年のデビュー作品「さよならを教えて」でビジュアルアーツフォトアワード、「私は眠らない」で日本写真協会新人賞を受賞して以来、数多くの作品を発表。2018年には故郷広島に向き合って撮影した「川はゆく」で写真界の直木賞と言われる木村伊兵衛写真賞を受賞されています。
大学では写真を専攻、その後いったん企業へ就職されたものの台湾、ヨーロッパ等海外で旅をしながら撮影を続けられました。文化庁海外派遣制度留学生として滞在したニューヨークでは2012年まで過ごされました。海外での生活は決して楽なものではなかったようですが、日々目にする景色、出会う人たちを写真に撮りおさめました。
写真家として大きく意識が変化したのは広島を写した「川はゆく」からだったそうです。「広島」という歴史的、社会的にも大きなテーマを持つ被写体を写しだすことへのためらいはあったものの、原爆を知らない自分が広島をどう捉え、何を撮るのかという疑問にも後押しされました。
作品の中には広島の過去と現在が混在する写真、考えられた構図の中に思わぬものが写りこんでいる写真もあり、そこに写真の面白さがあると話してくださいました。お話を伺いながら、型にとらわれることなく目の前の事やその状況に素直に反応し導かれていく柔軟さ、写真家として唯一無二の感性を垣間見たような気がしました。
「DOMANI 明日2020~傷ついた景色の向こうに~」開催
国際的に知名度の高い作家から新進作家まで11名によるグループ展
日時:1月11日(土)~2月16日(日)
会場:東京都 国立新美術館
藤岡亜弥さんニコンカレッジ講座「デジタル一眼カメラ はじめの一歩」
日時:2020年2月15日、16日、22日(3日間)
会場:YMCA国際文化センター本館
参加費:9500円
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