昨年2019年に幼児教育に関する国際的な賞、ESDアワード2019(持続可能な開発のための教育)を受賞された大庭三枝さん。
受賞した活動内容は、被爆アオギリを題材として作成された紙芝居の読み聞かせ、また保育者を目指す学生対象の平和教育活動です。
被爆アオギリ紙芝居「そばにいるよ~いっしょにあるいていこう~」は当時の福山市立女子短期大学(現福山市立大学)保育科勤務時に大庭さんがゼミの学生たちと一緒に制作したものです。2008年にフランス語訳、2014年には英語訳が完成し3か国語紙芝居として出版。以来国内外の保育現場や小学校で読み語られ、教員養成大学での指導が続けられています。このプログラムの特徴は、紙芝居を読んだ後、歌や手遊びで平和が芽吹き大きく花が開く様子を体で表現、最後は全員で折り鶴を折るという流れで子ども達が五感を通して平和の大切さを感じられるところです。
フランスの小学校で紙芝居を読んだ際、1年生が口にした「大統領に核のボタンを押しちゃダメって手紙に書かなくちゃ!」という言葉に、活動の普遍性を実感したといわれる大庭さん。平和の大切さは世界中の子どものピュアな心に伝わると活動への意欲も高まりました。
今年2020年は、フランスの交流協定校でフランス人学生と福山市立大学生の合同授業や、フランスの保育学校・小学校でも紙芝居の読み語りが予定されています。
広島から世界へ、平和の種まきが広がっていきます。
被爆アオギリ紙芝居「そばにいるよ~いっしょにあるいていこう~」
貸出:福山市立内の公立図書館
販売:コミュニティルネッサンス研究所(TEL&FAX 084‐917‐5937)
1部1000円