広島市中区小町で婦人服オーダーの店を経営されている田中美代さん。
扱う布地はヨーロッパオートクチュールで使われる天然繊維のもの。打ち合わせからはじまり、布地選び・デザイン決め・採寸・パターン作成・裁断・仮縫い・お渡しまですべてひとりで担われます。
なかでも布地選びは美代さんにとっても至福の時間だそうで、色とりどり、数ある素材の布地をお客様の身体にあてながらピッタリの1枚を決めていきます。
またデザインや採寸もお客様のライフスタイルや骨格などを加味しながら丁寧に行います。目指しているのは、質の良い長く着られる1着。
自分に合った洋服を身にまとうことで、気持ちが引き締まり背筋が伸び、歩き方まで変わってくる。オーダーメイドの洋服には不思議な力もありますよね。
そんな華やかな洋服を作られている美代さんですが、コロナウイルス感染拡大の状況下において医療用の防護服の監修、作成に取り組まれました。
きっかけはルイヴィトン社のミシンの前で「防護服縫っています」という広告をSNSで見たことでした。防護服がミシンで縫えることを知り経産省への問い合わせ、生地探し、型紙の作成、知り合いから情報も得ながら縫製方法を確立。SNSで縫製者を募り多くの賛同者の協力を得た結果、5月上旬までに5500着分の生地を受け渡すことができました。今なお工場やメーカーで監修された防護服が生産し続けられています。
この活動を通して「多くの方が何かしたいと思っている…」改めて日本という国の素晴らしさを再認識されたようです。
広島県は緊急事態宣言が解かれ、少しずつ人の動きも出てきましたが「一日も早くマスクをはずして口紅をつけ、エレガントな洋服に身を包み外出したい」という美代さんの言葉に思わす私も大きく頷いてしまいました。
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