現在廿日市地域で「はつかいち暮らしと看取りのサポーター」の一員として食支援活動を行われています。これまで看護の道一筋に過ごしてこられた迫田綾子さん。
30年間の看護師生活の中で口腔ケアについて知見を得られた後、広島大学大学院医学系研究科前期課程を修了、日本赤十字広島看護大学へ赴任されました。
基礎看護学教授という要職のもと、「摂食嚥下障害看護認定看護師教育」つまり「食べる」専門の教育を看護師に行われました。
すべての経験と知識、人脈を活かして行われている活動の中のひとつが「はつかいち暮らしと看取りのサポーター」通称くみサポです。
主な活動は、ゆめタウン廿日市のレストラン街の飲食店で要介護の方々が家族と一緒に食事ができる「介護レストラン」、そして食事のお悩みごとが相談できる「食事の困りごと相談」。サポートするのは医療、介護福祉関係者から地域の方まで幅広く、くみサポの活動に賛同された応援者です。
介護レストラン参加者の要介護は様々なため、食事時の安全と楽しく食べることを両立させる事前準備や環境づくりが重要です。
あらかじめ訊いておくというリクエスト料理の人気はお寿司やステーキ。お店ではシャリは柔らかめに握る、ネタは小さめ、お肉は叩いて咀嚼しやすいようになど参加者に配慮した調理が施されています。
食事をした参加者の中には8年ぶりの外食で日頃はミキサー食であるにもかかわらずお寿司を一皿ペロリと完食、満州生まれの方は懐かしの餃子を食べては笑顔で何度も「カンペー」(乾杯)をしていたそうです。市民と専門職がつながることで地域で食べる楽しみをみんなで守っていきたい。介護レストランにはそんな想いが込められています。「好きなものを食べられることの幸せ」生きている限り感じ続けていたいですね。これからはいつでも、どこでも、誰でも参加できる介護レストランとして廿日市市で協力店を増やし、それを全国へ拡げて「食のバリアフリー」を目指していきます。
毎月20日には「食事の困りごと相談」開催
次回開催日:9月20日(日) 会場:ゆめタウン廿日市1階レストラン街
※その他、電話相談・メール相談も受付
お問合せ:はつかいち暮らしと看取りのサポーター